あなたは、私たちの身体をつくりあげているものの正体をご存知でしょうか。小さなレンガの一つ一つが大きなピラミッドをつくっているように、私たちの身体は、約60兆個もの細胞が集まって身体をつくっていると言われています。有名な話ですよね。
私たちは、知らぬ間に工場や車から出る排気ガスを吸っていたり、過剰な農薬を投与された野菜や果物を食べていたり、毎日たくさんの有害物質や細菌、ウイルスにさらされています。それにも関わらず、健康に過ごすことがいられるのは、身体の中に潜む免疫と呼ばれる機能のおかげです。

免疫とは、身体の中に侵入してきた細菌やウイルスに対して、免疫細胞が侵入者かどうかを識別して身体を守るしくみのことです。空港のセキュリティチェックのように、有害なものを持っていないかを判断し、有害なものを持っていた場合、細菌やウイルスに対抗する抗体と呼ばれるものを作り出します。この抗体が、細菌やウイルスなどの侵入者を攻撃することで、身体を守ってくれるのです（自然免疫と言われます）。

免疫には、もう一つ「獲得免疫」と呼ばれるものがあります。これは同じ種類の細菌やウイルスが二度目に体内に侵入したとき、すでに記憶されている免疫が反応し、細菌やウイルスを撃退するしくみのことです。よく、免疫力が下がると風邪をひいたり、口内炎が増えたり、便秘になったりと、病気になりやすいと言われますが、免疫力が下がれば、細菌やウイルスに抵抗できなくなるため、病気にかかりやすくなってしまうということです。

注意！これを知る前に薬やサプリを試してはいけません！

ここで考えていただきたいことがあります。薬やサプリを試してみたけれど、なぜ効果が表れないことがあるのでしょうか。身近な病気でさえ、このようなことは起こり得ますが、病気の原因がいまだに解明されていないものに関しては、推測をもとにあらゆる薬を試されることがあります。中には副作用も含むものもあり、必要のない治療をしてしまっている上、副作用が働くという実態も問題になっています。ですが、近年の研究で分かってきたことが、薬が効かないということではなく、糖鎖の欠陥が問題ではないかということです。

話は戻りますが、なぜ、免疫細胞は、細菌やウイルスを見分けることができるのでしょうか。その秘密が糖鎖にあります。糖鎖は全ての細胞の表面に密集して存在し、無数の情報を伝達する役割を果たしています。糖鎖がアンテナのように働き、細菌やウイルスかどうかを判断し、その情報を免疫細胞に伝達しているから、免疫が抗体をつくるように指示を出すことが可能になるのです。

実際、糖鎖は200種類以上もの病気を感知すると言われています。さらに、糖鎖はウイルスや細菌だと判断した瞬間、自宅にいる番犬が泥棒に噛みついたら離さないように、その有害な細菌やウイルスをとらえ、免疫が破壊するまで、離すことはありません。あなたの家にも、泥棒が来たら大声で吠えて追い払い、侵入しようものなら噛みついて離さない番犬がいなければ、あなたはの家は、泥棒に侵入され、好き放題どんどん荒らされてしまいます。
つまり、糖鎖がなければ、身体はどんどんウイルスや細菌に侵されてしまいます。逆に言うと、糖鎖が正常に機能していれば、きちんとウイルスや細菌をブロックすることができたり、万が一ウイルスに侵されてしまっても、修復機能を働かせることができます。